渋滞倍増してもガソリン半額がいい
と考える方が多数派のようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080601-00000015-maiall-bus_all より。
「渋滞」と「高いガソリン」のどちらを選ぶかについては、「ガソリン価格が現在の約半額(レギュラー約80円)になるが、交通渋滞が倍増」した方がましだと答えた人が70%。「ガソリン価格が現在より倍増(レギュラー約300円)するが、交通渋滞がなくなる」場合の30%に比べ大きくリードする結果となった。
設問がナンセンスですねー。ガソリンの高騰でその気持ちはよーく判りますけど*1、私は安直な選択だと考えます。
さすがに毎日新聞の江刺弘子記者も
もっとも、渋滞がひどいと燃費も悪くなり、ガソリン代はさほど安くはならない。それでも「渋滞」を選ばざるを得ないほど、消費者にとってガソリン価格の高騰は切実といえそうだ。
と指摘してますが、渋滞で失われるものは燃費だけではありません。
燃費が悪い=燃やすガソリンが増える=CO2やNOx/SOxの排出が増えるですので、環境負荷が増えます*2。
渋滞=ドライバーや乗客の拘束時間が増えるですので、日本で一番高い商品である「人件費」を浪費することになります。その結果生産性が落ちますので、同じ営業利益を上げるために必要な労働時間が増えるということです。
商品相場において投機的な買いで相場を押し上げているのは事実ですが、その背景として新興国の資源需要増大が圧倒的というのは無視できません。投機筋は新興国や先進国の庶民に高い資源を売りつけることで利ざやを抜いているわけです。
資本主義を取る以上このような商取引でも認めざるを得ませんので*3、国や産業は化石燃料以外のエネルギーの開発を、庶民は多少不便や高くてもその利用を進めていくほか無いでしょうね。